のんびり韓国映画帳

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悪魔祓い株式会社ネタバレ感想・評価|マ・ドンソクが悪魔を殴らない問題

『悪魔祓い株式会社』は、2025年公開の韓国のホラーアクション映画。監督・脚本はイム・デヒ、企画・原案・主演はマ・ドンソク。
悪魔祓いを専門に請け負う会社の活躍を描くホラーアクションエンターテインメントである。
悪魔崇拝カルト集団の台頭により街が混乱する中、悪魔祓い会社を営むバウたちは、新たな依頼を受ける。異常行動を繰り返す女性を救うため、彼らは悪魔との壮絶な戦いに挑む。
バウをマ・ドンソク、シャロンをソヒョン、キムをイ・デビッドが演じる。共演はキョン・スジン、チョン・ジソほか。

『悪魔祓い株式会社』悪魔退散と戦闘の激闘


韓国映画『悪魔祓い株式会社』は、悪魔祓いを生業とする人々の戦いを描いたオカルトアクション映画である。主演は『犯罪都市』シリーズで知られるマ・ドンソク。共演にソヒョン、イ・デヴィッド、キョン・スジンらが名を連ねる。「マ・ドンソクが悪魔を拳でぶっ飛ばす」という触れ込みで公開された、ホラーとアクションを融合させたエンターテインメント作品だ。

結論から言う。つまらなかった。同じ展開の繰り返し、積み上げた設定の未回収、そして宣伝と中身のギャップ。90分がこれほど長く感じた映画も久しぶりである。本記事では、実際に鑑賞した感想をネタバレありで率直にレビューしていく。

※本レビューはネタバレを含みます!

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『悪魔祓い株式会社』がつまらない理由──同じ展開の繰り返しで90分が長すぎる

いやー!つまんなかったです『悪魔祓い株式会社』。ひどい出来だった。

上映時間は約90分と、私が好きなコンパクトな長さ。アクション映画はこれくらい短い方が単調にならずに良いだろう、と思いきや──この90分の長いこと長いこと。

導入の悪魔はサクッと退魔するんだけど、本筋に入ってからは同じパターンの繰り返しに終始する。

「駆魔→逃げられる→悪魔描写→駆魔→逃げられる→悪魔描写」のループ。しかも悪魔描写のシーン自体も冗長だ。まず憑依の様子を監視カメラ映像で見せてくるんだけど、これがまた長い。姿が消えたと思ったら後ろにいましたパティーン、電灯が消えたり点いたりするパティーン、目が血走ったり無意味に暴れたりするパティーン。ほかにも様々。これらをそれぞれ2回ほど繰り返してから、ようやく駆魔開始。そして「悪魔がギャー!出ていけ!ギャー!」をひたすらやる。

そうして病院での駆魔が完了せずに逃げられる。また監視カメラ映像を見る、消えたり現れたりする、追いかける。なぜか謎に入院患者が襲いかかってくる(引き伸ばしのためとしか思えない)。そこはマ・ドンソクパンチ!

そのあと自動車道の真ん中に憑りつかれた女性・ウンソが立ち止まっていて、姉のジョンウォンが追いつく。

「ウンソ!危ない!」「怖いよお姉ちゃん……」「ウンソ!危ない!」悪魔ギャー!「ウンソ!危ない!」キキー!車に轢かれそうになって戻る。「ウンソ!危ない!」悪魔ギャー!車キキー!

なに書いてんの?って思うかもしれないけどホントなんだって!観ればわかる、この通りだから!

そうして舞台は自宅での駆魔へ移る。この自宅がまたデカい。バイオハザードに出てきそうな異常に入り組んだ豪邸だ。で、やっぱり「駆魔→逃げられる→悪魔描写→駆魔→逃げられる→悪魔描写」のループ。「悪魔がギャー!出ていけ!ギャー!」をずっとやってる(2回目)。

一向に話が進まない。停滞前線も真っ青な停滞ぶり。同じ情報を何度も見せられて辟易する。

そもそもストーリーらしいストーリーがない。中身がない。内容が無いよう! マジでただ、悪魔に憑かれた状態を繰り返し見せられているだけ。観客が得る情報も、人物関係も、状況もほとんど変化しない。マ・ドンソクが企画・原案・主演を務め、少女時代ソヒョンや『イカゲーム』のイ・デヴィッドも出演する豪華な布陣なのに、設定をまったく活かし切れていない。

視聴者の時間を使うなら、その分だけ何かを前へ進めてほしい。

「90分という時間をかけたのに、得られるものが増えなかった」という不満が私の中心にある。ブログに例えるなら、2000字の内容を4000字に引き伸ばしたような映画だった。

 

マ・ドンソクが悪魔を殴らない──宣伝と中身のギャップが大きすぎる

「マ・ドンソクが殴って解決する映画」という宣伝からお客が期待するのは、当然ながら豪快な対悪魔アクションである。しかし実際には:

  • 駆魔の中心は女性キャラ(ソヒョン演じるシャロン)
  • マ・ドンソクが相手にするのは雑魚の人間がほとんど
  • 悪魔との直接対決の快感がほぼない

なんか「騙された」気がする。正確には騙されたというより、映画が自分で提示した売りをまったく活かしていない、という感じだ。

「え? マ・ドンソクが殴って払わないの?」

そうなのである。マ・ドンソクは殴って払わない。実際に悪魔を払うのはシャロンであり、マ・ドンソク演じるバウ社長は何をしているかというと、悪魔を呼び出している教団の人間どもをひたすら殴っている。なんかガッカリした。

要するに、構図はこうだ。シャロンが悪魔を払っている間に人間が邪魔しに来るから、マ・ドンソクがそいつらを雑魚狩りする──という役割分担なのだ。

勝手に期待していた私も悪いが、

  • 悪魔が現れる
  • マ・ドンソクが登場する
  • 豪快にぶっ飛ばす
  • 次の悪魔へ

というリズムを待ち望んでいたのに、蓋を開ければこれである。もっと彼を前面に出せよぉ。マ・ドンソク主演なら、その役割を果たしてほしい。人間殴ってんじゃねぇ!悪魔殴れ!

一応、クライマックスでは悪魔相手に一撃くらわすのだが、遅いよ……。何をもったいつけてたの?

約束されたはずの見どころが、ついに提供されなかった。

 

韓国エクソシスト映画が多い理由と、この映画が回収できなかったもの

韓国映画『悪魔祓い株式会社』では、サタンとかルシファーとかいう単語が普通に出てくるし、警察ですら「悪魔や魔鬼の仕業」とか言っちゃう世界観だ。実は、韓国は東アジアでは珍しく、キリスト教徒の割合が高い国である。

日本のキリスト教徒が人口の1〜2%程度なのに対し、韓国ではプロテスタントが約20%、カトリックが約8%と、合わせると人口の約3分の1がキリスト教徒だ。そのため、韓国映画では悪魔祓い(エクソシズム)・神父・修道女・十字架・聖水といったキリスト教モチーフが非常によく登場する。同ジャンルの代表作としては、

  • 『プリースト 悪魔を葬る者』
  • 『サバハ』
  • 『哭声/コクソン』

などが知られており、いずれもキリスト教やシャーマニズムを絡めた作品だ。こうした土壌があるからこそ、本作のような「悪魔祓いが株式会社として成立している」という設定も韓国映画としてはすんなり飲み込める。

さて、そうなってくると、この物語のバックには何者がいるのか。バウの幼馴染であるジョセフだ。バウとジョセフは同じ児童施設の出身で、幼い頃から二人は悪魔退散が得意だったという話が語られる。ともに人々を魔鬼から救っていたのに、ある日突然ジョセフは姿を消し、施設の子どもたちを皆殺しにして邪教教団を立ち上げ、一般市民の殺戮を始めた。

そうなれば、視聴者が期待するのはこういう展開ではないだろうか?

バウとジョセフは同じ施設出身 → 対立する宿命 → 最終決戦

ところが実際は、教団本部に突入したところで突然アニメ演出になってエンディング。

なんだコレ? 「説明不足」だけではなく、物語として積み上げた対立を回収していない。

しかも、「ジョセフはなぜ悪魔側についたのか」という物語上の最大の疑問にも答えないまま終わる。終わるのだ。

続編を示唆しているのだろうか? しかし続きが上映されたとしても、私は観ないと思う。もうツッコミ過ぎてお腹いっぱいである。むしろ欲求不満で空腹でもある。

 

つまらなかったけど、こんな人なら楽しめるかもしれない

さんざんこき下ろしてきたが、まったく誰にも響かない映画かというと、そういうわけでもないと思う。向いている人はいる。

  • マ・ドンソクが画面に映っているだけで幸せになれる人(雑魚狩りでも満足できる)
  • エクソシスト映画が好きだけど、あまり怖すぎるのは苦手という人
  • 少女時代・ソヒョンのファンで、彼女が主役級で動いているところを観たい人
  • 韓国映画を観慣れていて、90分の暇つぶしとして割り切れる人

要するに、「マ・ドンソクが好き」か「エクソシスト映画のジャンル自体が好き」という人なら、それなりに楽しめる可能性はある。私のようにストーリーに期待してしまうと痛い目を見るが、最初からハードルを地面スレスレに設定しておけば、案外いけるかもしれない。

 

『悪魔祓い株式会社』感想まとめ──期待値の調整が命

というわけで、『悪魔祓い株式会社』の感想をまとめると、「マ・ドンソクが悪魔をぶっ飛ばす痛快アクション」を期待して観た私には、まったくもって合わなかった。同じ展開を繰り返すだけで話は進まず、積み上げた設定は回収されず、約束されたはずのアクションも最後の一撃だけ。90分がこれほど長く感じた映画も久しぶりだ。

ただ、「マ・ドンソクが出ているから観る」という動機で鑑賞するなら、それはそれでアリだと思う。彼の存在感はさすがで、画面に映っているだけで安定感がある。それだけは認める。

でも私はもう観ない。ジョセフがなぜ悪魔側についたのかも、続編が出たとしても、もうどうでもよくなってしまった。それが一番の感想かもしれない。

マ・ドンソク映画レビューはコチラ
 

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映画『悪魔祓い株式会社(2025年)』の作品情報まとめ(監督・キャスト・配信情報など)

  • 監督:イム・デヒ
  • 出演:マ・ドンソク, ソヒョン, イ・デヴィッド, キョン・スジン, チョン・ジソ
  • 公開年:2025年
  • 上映時間:91分
  • ジャンル:ホラー, アクション
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